▼電波と電波のけんか?
【素朴な疑問】
「同じ周波数同士の電波はけんかする」と聞きましたが本当ですか? 2000/07/26
本当です。今回のテーマは「電波と電波のけんか?」を取り上げましょう。
空間中には色々な周波数の電波が飛び交っています。受信機は目的の周波数のみを受信するので、周波数が異なる別の電波には感度を示しません。わたしたちは受信機のこの機能を使って希望する周波数の電波だけを受信することができます。
もしこの時すぐ近くで別のユーザが同じ周波数の電波を使って通話していたらどうなるでしょう?このとき電波と電波がけんかをします。このとき電波は互いに他方に雑音を与えてしまいます。
受信機は目的の周波数の電波を受信しようとしますが、電界の強い方の電波を受信してしまいます。また受信した電波には雑音が入っているので使い物になりません。このような電波と電波のけんかを電波干渉といいます。同じ周波数の電波は互いに相手に妨害を与えてしまいます。
誰かがある周波数で通話しているとき、別の人がその周波数を使って通話できないのです。これでは一人の人が通話している間その周波数を占有していまうことになり、同時に多くのユーザに対して通話サービスを提供することが困難になります。
できるだけたくさん周波数が異なった電波が必要となりますが電波は人類が使える限られた資源ですから現有の周波数でできるだけ効率良く多くの人に使ってもらう必要があります。
限られた電波を効率よく使用するために、同じ周波数は繰り返し同時に利用する必要がありますが、互いに支障が出ないように充分距離をあけて利用します。このようにして同じサービスエリア内では同時に同じ周波数がぶつからないないようにシステムが設計されています。
しかし、何かのキッカケ(障害物による反射など)で別のサービスエリアの同じ周波数の電波が思わぬ場所に飛んでいってしまうことがあります。その時、電波同士のけんかが発生します。
電波のけんかが発生しやすい場所は大きく分けて二つあります。一つは電波が伝わりやすい水辺や山頂などの高い場所、もう一つは基地局のエリア間隔が郊外と比べて比較的狭い都市部です。都市部ではビルなどで反射した電波が悪さをします。また、超高層ビルでは目的の電波より遠くのエリアの電波を受信してしまうことがあります。これも電波のけんかが発生する原因です。
電波のけんかが発生すると、アンテナ表示が3本でも発信できなかったり、通話中でも急に品質劣化アラームが鳴り通話がいきなり切れてしまう場合があります。また、携帯電話は非常に弱い電波で基地局につながっていますので、システム以外からの強力な電波雑音(違法なハイパワー無線機)などにより切断されることもあります。
ということで今回は「電波と電波のけんか?」でした。携帯電話を使っていて素朴な疑問がありましたら、是非「K-taiの謎」にお便りください。