電波の性質?


【素朴な疑問】
電波は波でもあり、光の仲間でもあることはわかりました。電波には光のような性質がありますか?2000/08/16

ハイ、電波は波ですから、津波や音波、光のように波の性質を持っています。今回は、電波の性質を光に例えてお話します。

電波は下記のような性質があります。
・電波は空間中を伝播する、またその電波の強さは距離の二乗に反比例する
・電波は障害物で反射する
・電波は障害物に遮断される
・電波は障害物の角で屈折する
です。

電灯から離れれば離れるほど光の強さが弱くなっていくように、電波の強さも電波を送信しているアンテナから離れれば離れるほど弱くなります。どれくらい弱くなるかというと、離れる距離の二乗に反比例します。基地局の送信アンテナを灯台の光に見たてると基地局の近くでは送信アンテナが明るく輝いて見え、基地局から離れると薄暗く見えるわけです。この電波は直接見通し空間を伝わって到来した電波ですので直接波と呼ばれています。

光を鏡に当てると別の方向に反射します。同様に電波もビルや山などの障害物に当たると別の方向に反射します。電波は反射を繰り返すと伝わる距離が長くなります。また、反射した時に分散するので電波の強さはだんだん弱くなります。これを光に例えると間接照明のような感じです。たとえ直接光源が見えなくても反射波で辺り全体がぼ〜っと明るいといった感じです。

光をカーテンで遮断するとカーテンの裏側は見えません。同様に電波もビルや山などの障害物に当たると遮断されてしまいます。ビル影では電波的に暗いのです。ただし、電波は反射しますので、たとえビル影でも間接照明のように他の障害物で反射した電波がビルの裏側にも届く場合があります。

光はレンズで屈折します。進行方向が折れ曲がるわけです。蜃気楼などもこのような光の屈折が原因です。同様に電波も山などの地理的に大きな障害物に当たるとその障害物の角っこで屈折します。すなわち電波の進行方向が折れ曲がるわけです。ビルの角での屈折は山などの巨大な障害物と比較してさほど顕著に屈折するものではありません。

電波を使った移動通信では移動局が動き回っているので直接波を受信することはまれです。すなわち移動局から基地局のアンテナが見通せることはまれです。そこで移動局はほとんど反射波を受信しているわけです。光に例えるとぼ〜っと明るい間接照明のような電波を受信しています。これが移動通信での電波の伝わりかたです。

移動局に到来する電波は複数の反射波が相互に重なり合った多重波となります。このように移動通信では直接波を直接受信できにくいので非常に複雑で変動の激しい反射波を受信するのが特徴です。このような変動の激しい電波状態のことを無線の分野ではフェージングと呼んでいます。

電波の性質を光に例えて説明しましたが、もちろん、「電波とは?」で説明しましたように電波の周波数は光の周波数と比較してかなり低いのでその性質は光と同じではありません。同様に同じではありませんが電波の性質を音波に例えて説明することもできます。例えば電波の反射波をトンネル内で大声を出したときの残響音や屋内プールでの館内放送を想像してみてください。

ということで今回は「電波の性質?」でした。携帯電話を使っていて素朴な疑問がありましたら、是非「K-taiの謎」にお便りください。

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