▼夜の方が電波感度がいい?
読者のよしはるさんから「K-taiの謎」をいただきました。2004/11/25
【素朴な疑問】へのお便り
電波の特性についてお聞きしたいのですが。昼間より夜の方が電波の感度がいいように感じるのはなぜでしょうか?よく、ラジオやTVの電波が夜になると遠くの送信所の電波が届いたりすると思うのですが、この現象と同じですか?
AMラジオは中波(500kHz〜1600KHz)と呼ばれる周波数帯域を利用しています。AMラジオの電波は昼間は地表波による伝搬が中心ですが、夜間では電離層での反射により遠くまで飛びます。例えば、夜間にAMラジオを聴いていると、朝鮮語や中国語が聞こえたりする現象はこれが原因しています。
電離層とは、大気中の空気が太陽光線を受けて電離し自由電子が飛び交っているいる層のことを言います。電離層は地上60Kmくらいから500Kmくらいの高さの間にあります。下から順にD層、E層、F層などに分かれています。電離とは原子核の周りを回る電子がエネルギーを受けて吹き飛ばされ原子核から離れることをいいます。大気中のいろいろなガスは太陽の紫外線やX線等により電離して自由電子を発生させます。
VHFやUHF帯を利用するFMラジオやテレビ放送は中波ほど、電離層での反射の影響を受けにくいようです。VHFやUHF帯は時々、電離層の状況によっては反射して遠方まで異常伝播することが稀にあるそうです。これは電離層のスポラディックE層の発生による異常反射が原因と言われていますが、発生頻度は非常に少ないそうです。異常伝播は予期した以上に電波が飛びすぎるので、反対に電波障害を起こすことになり、利用者にとっては好ましくない現象です。
ちなみに、スポラディックとは「突発的な」という意味です。周波数の高いUHF帯はVHF帯よりもこの影響を受けにくいそうです。携帯電話は800MHz帯、1.5GHz帯、2GHz帯などのUHF帯を利用しています。
よしはるさんがおっしゃるように、携帯電話を使っていて昼間より夜の方が電波の感度がいいように感じるのは、恐らく気のせいだと思います。夜間にAMラジオの電波が遠くまで届く現象とは異なると思います。
ということで今回は「夜の方が電波感度がいい?」でした。携帯電話を使っていて素朴な疑問がありましたら、是非「K-taiの謎」にお便りください。
携帯電話の謎